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イベント報告
2014.09.02
ドニゼッティ『愛の妙薬』オペラ勉強会に参加して
- 日 時
- 2014/09/02(火)
ご報告
今日の勉強会は、
『愛の妙薬』は、音楽も楽しく陽気で、誰もがハッピーになるオペラです・・・
と、新通先生の楽しそうなウキウキしたお言葉で始まりました。
キャスリーン・バトル、ルチアーノ・パヴァロッティのメトロポリタン歌劇場の収録を
鑑賞しながらいろいろな解説をお聞きしましたので、
初心者の私もちょっとだけオペラの楽しみ方が分かったような気がします。
『愛の妙薬』は、新作・初演で30回も連続公演されたオペラで、
オペラ史に残る大記録だそうです。
そして4人の登場人物を個性豊かに表現し、切ない音楽の中にもチラっと覗く笑いが
観衆の気持ちをつかみ、イタリア喜歌劇の世界に君臨したロッシーニを超える
ロマン派オペラの誕生となりました。
まずは、第1幕、冒頭のネモリーノの美しいアリア
・・・ ここでうっとりしてしまいます
・・・ とても素晴らしい!
と思ったら、迷わず、『ブラボー!!』と言って拍手をしましょう。
次に、アディーナとネモリーノの素晴らしい重唱。
そして、ベルコーレ、ドゥルカマーラと登場してきます。
ドゥルカマーラは音符の羅列?の中で、語っているかのように歌います。
これはかなりの超絶技巧だそうです。ここは聴きどころですね!
第2幕、
アディーナとドゥルカマーラの2重唱。このふたりのやり取りはおもしろいですね。
次にテノールアリアの『人知れぬ涙』
新通先生曰く、このアリアはどんなオペラにも使えるよう、
ドニゼッティが前もって作っていたのではないか・・・と。
なにしろ、このオペラは、ドニゼッティが2週間で書くように頼まれて出来上がったそうです。
前もって用意しておかなくては書けないような傑作です!
そして、このアリアはプッチーニのトスカにも影響を与えました。
夜・・・、木管楽器(クラリネット・ファゴット)の切ない音色・・・、テノールのアリア・・・
トスカのテノールアリア『星は光りぬ』はこの『人知れぬ涙』の構成とよく似ています。
ドニゼッティは、他のオペラにもかなり影響を与えたそうですが、
その彼もロッシーニの影響を受けているそうです。
曲中、細かい音の連続から徐々に盛り上がっていく場面があります。
ここは、ロッシーニのセビリアの理髪師を思わせます。
観衆もその音楽に引き込まれて興奮していきますが、
これはロッシーニクレッシェンドというそうです。
音楽にはいろいろな技法があるんですね。
涙あり笑ありの楽しいオペラ・・・、本公演が本当に楽しみになりました。
楽しい勉強会ありがとうございました。(A.Y.)